お伝えしたい『葬儀の知識』

2023.03.15

お葬式にまつわる疑問、質問にお答えします!Vol.2

お葬式にまつわる疑問、質問にお答えします!Vol.2

さて今回は、前回に引き続き、お葬式にまつわる疑問や質問にお答えしていきたいと思います。

参列する時の服装について迷っている方が多いので、ぜひ参考にしてください。

ネット上には根拠のないマナーの説明も多くありますので、正しい知識を持っていただきたいです。

 

【子供は何を着ていけばいいのか】

まず、子供とはどこまでか。大学生以上は大人と同じで良いです。喪服、または黒のアンサンブルやスーツを着用すれば問題ありません。

ということは、制服を着ている年代までが子供ということになります。

・高校生、中学生:学校の制服
・小学生以下:黒、紺、グレーの派手ではない服

幼稚園の制服などがあればそれで十分ですが、ない場合にはダークカラーの服装にすれば問題ありません。

・女の子:ワンピース、または白いシャツにダークカラーのスカート
・男の子:白いシャツにダークカラーのパンツ
※光沢のない生地

寒い時にはジャケットまたはカーディガンを羽織りましょう。

靴はできれば黒が望ましいですが、子供ならスニーカーでも大丈夫です。ただし、キラキラした飾りがついたものやキャラクターものは避けましょう。靴下は白またはダークカラーを選びます。

赤ちゃんは白っぽいものか、ナチュラルカラーの服で大丈夫です。

 

【喪服は家から着て行かないといけないの?】

斎場が家から近ければ、そのまま喪服を着ていくことに抵抗はないと思いますが、電車や飛行機に乗らなければならない時は迷ってしまうでしょう。

まず、喪服で公共交通機関に乗っても何ら問題はありません。お葬式のための服装だから縁起が良くないと思われるかもしれませんが、喪服は礼装の一つです。格式の高い服装ですから、喪服で電車に乗っても、マナー違反になることはないので安心してください。

ただ、中には喪服をよく思わない人もいるかもしれません。そういった人の目が気になる場合は、コートやストールなど羽織りものを利用することで、気にならなくなります。

新幹線や飛行機など、長時間乗り物に乗る場合、人目が気になるというよりは服のしわなどが気になってしまうことがあると思います。そのような時は、家から着ていくのではなく現地で着替えても良いでしょう。

ここでひとつ注意したいのは、斎場には着替える場所がないことが多い、ということです。

親族のお葬式であれば親族の控室がありますが、友人・知人として参列する場合には、斎場に着く前に着替えておいた方が無難です。

駅のトイレやデパートなどの商業施設のトイレで着替え、着てきた服は斎場に持ち込まず、ホテルやコインロッカーなどに預けておきましょう。

 

【女性はパンツスーツNGなの?】

女性がお葬式でパンツスーツを着用するのはマナー違反であるというネットの情報がありますが、それは間違いです。

たしかに、格式からいいますとワンピーススーツ(アンサンブル)、スカートスーツの方が改まった席にふさわしい格好になりますので、親族として参列する場合には和装やワンピーススーツの方が望ましいです。

しかし一般の弔問客として参列するのであれば、パンツスーツでも問題ありません。

また、親族だとしても、足が悪い方や寒い時期のお葬式などでは、スカートではなくパンツスーツを着用される方も増えてきました。ブラックフォーマルとして売られているパンツスーツであれば、問題ないでしょう。

ただし、親族の中には快く思わない人がいる可能性があります。地域の風習もありますので、心配な場合は念のため家族に聞いてみてください。

 

【数珠は必要?】

お葬式が初めての方は、数珠をお持ちでない方も多いと思います。お葬式に行く時は、数珠が必須だというマナー講師もいますが、実はそうではありません。

数珠とはそもそも、インドから仏教とともに日本に伝わってきたものです。正式な数珠は珠が108個あり、人間の煩悩を意味しています。もともとは僧侶がお経を読む回数を数えるための道具として使われていたもので、現在では厄除けやお守りとしての役割があるともいわれています。

つまり、僧侶や仏教徒でなければ、仏式のお葬式に参列するからといって必ずしも持っていなくても良いものなのです。数珠を持っていないことが失礼にあたる、ということもありません。

とはいえ、お葬式に参列した時に、周りの人がみな数珠を持っているのに自分だけ持っていないことが不安だと思うのであれば、持っておいた方が良いでしょう。

数珠はコンビニや100円ショップでも売っています。珠の色や大きさで男性用・女性用と分けられていることが多いですが、好みものもを選んでかまいません。

また、数珠を忘れてしまったからと、先にお焼香を済ませた人から借りようとする人がいますが、それはあまり意味のないことです。

数珠にはお守り的な意味があるので他人のものを借りるのは良くないこと、そして仏教徒でなければ仏式のお葬式に参列するからといって自分が数珠を持つ必要はないこと、これらの理由から、数珠がなければそのまま参列して問題ありません。

 

まとめ

今回は、お葬式に参列する場合の服装について、ちょっと気になる疑問にお答えしました。

子供が参列する場合、遠方からお葬式に行く場合など、服装はどうすればいいんだろう?と迷ってしまうこともありますが、今回ご紹介した内容を参考にしていただければと思います。

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