なずな日記

2018.05.23

マイノリティーの人の死別

マイノリティーの人の死別

同じ悲しみを共有する人は身近にもいますが、以前なら会うこともなかったような出会いが、今ではSNSを通じてなら簡単にあり得ます。

死別の人が集まるそのSNSでは、同性愛の男性に会いました。パートナーとは20年以上も月日を共にしたのですが、最愛のパートナーはその方を残して亡くなってしまいました。死因は癌でした。彼は気づいていなかったけれど、亡くなったパートナーは、自分が癌だと知っていたようです。

「本当に愛していました」

というその方は、治療をさせることもままならなかったことを心底悔やんでいるようでした。

しかし、話を聞いてみると、亡くなったパートナーは私と同じように、現代の医療に疑問を持ち、食事や運動などの生活習慣を正すことによって治療しようとしていたように思います。

 

私も乳癌になって、はじめのうちはお医者さんの言うことを聞いていれば必ず治ると信じていました。しかし、次第に治療に違和感を覚え、頭が痛くなるほど癌について勉強するようになりました。

その結果、たどり着いた結論は

「癌治療に絶対ということはない」

ということです。

3期、4期に進行した人が、焦って過激な抗がん剤治療を受けて亡くなってしまうこともよく耳にしました。

逆に治療拒否して生きながらえている人もいます。私の場合は手術や抗がん剤など、一通りの治療はしましたが、5年するホルモン剤治療は2年半で止め、その後の検査も診察も断りました。

 

「今の癌治療って、標準治療であっても確立されていないと思います。抗がん剤も、完全奏効すると言うのは、4週間がんが再発しない状態を言うらしいですよ。亡くなる直前までお元気だったんでしょ?お亡くなりになったのは悲しいけど、彼のした養生は病気に効いていたと思います」

「そう言われてみれば、奴は西洋医学を疑っていたようだった。奴は奴なりに病気を治そうとしていたのかも知れない」

 

パートナーを失った今となっては、そのご家族に、パートナーの子供の頃の話やエピソードを聞きたい、共に悲しみを語り合いたいと思っているのですが、ご家族にやんわりと断られてしまったとのこと。

「息子がゲイと言うのを受け入れられないのでしょう」

 

男女間においても、死別した子の配偶者とうまくいかない場合もありますが、同性愛者の場合は話をすることはおろか、会うことすらできないことが多いようです。

 

はじめは驚くかもしれません。しかし、たとえ同性愛だとしても、その方は紛れもなくあなたの子供が愛した人、かけがえのない存在であったことには違いありません。

同性愛に対する偏見も、かなり見直そうと言う風潮がありますが、個人レベルではまだまだ根強いようです。

愛にはいろいろな形があります。マイノリティーの愛も受け入れられる世が、早く来ればいいと切に思います。

 

 

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