葬儀マナーの実際
2022.08.30
お葬式の経験が豊富な人はあまりいないと思います。しかも、お葬式に参列する機会というのは、突然やってくるものです。あまり心の準備もできておらず、どうすれば良いかと困ってしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、お葬式について疑問に思うことを解決できるような内容をまとめてみました。しかし、一般的なサイトに書いてあるようなマニュアル的なことではございません。
もっと根本的で大切なことは何か、弊社代表の近藤に聞いてみましたので、私たちが日頃から考えていることなどを含め、その回答をご紹介いたします。
お葬式に参列するときのマナーについては、様々なサイトで言及されています。しかしそれらは、あくまでも表面的なマナーにすぎません。
中には、その根拠を疑うような「トンデモマナー」も存在します。みなさまには、そのようなマナーに惑わされず、もっと根本的なことに目を向けたマナーを知っていただきたいと思います。
葬儀会場にそんなに駐車場はありません。夏は暑い、冬は寒いからといって、現地まで車で行くということはあまりしないものです。
お寺の参道があるように、葬儀会場まで行くということ、その道のりを歩くこと自体に意味があるのだと考えます。
葬儀会場までの道のりを、故人様のことを思い出しながら歩く。マインドセットをしながら会場へ向かいます。
突然の訃報で気持ちが乱れてしまっている方もいらっしゃると思いますが、その人想いながら歩くことで心が整ってきます。それがマインドセットです。
ただし、足が不自由である等、致し方ない場合は違います。タクシー等の手段を使わないといけない場合は、車内でゆっくりと気持ちを整えながら会場へ向かいましょう。
身支度をする時間がないとき、適当な服で現地まで行き、そこで着替えてもいいものか?とお考えの方がいますが、それは極力避けたいことです。
ご家族や近しい親戚の方であればそのようなこともあり得ますが、他人がすべきことではないでしょう。
故人様に礼を尽くそうという気持ちがあれば、その場で着替えるのではなく、しっかりと身支度を整えてから向かうことが最善であるとわかるはずです。
以前、遅れて来て、その場で着替えたいという人がいました。このような場合は、お通夜ですからそのままのでどうぞとお伝えしています。着替えるとなると場所を用意しなくてはいけませんし、喪主の方の余計な手間をかけさせてしまいます。
お葬式に参列する際は、たとえ急なこととはいえ準備を整えてきましょう。ふさわしい服装に着替え、時間通りに到着することが最低限のマナーです。
心に余裕を持ち、故人様をゆっくりと偲ぶために、身支度をしっかりと整えてから会場に向かいましょう。
何より、参列する側がご家族に負担をかけるようなことがあってはなりません。
数珠をバッグから出すのはいつか、つけるのはどの時点か、焼香をする直前でも良いのか、そのタイミングについても迷うところだと思います。心を整えるという意味を考えると、敷地内に入ったところで出すのが良いでしょう。敷地内もしくは会場に入ったところで出すのが通例です。
数珠は念珠とも呼ばれる通り、念仏を数えるのに玉を繋いでいるという意味もあります。その起源はヒンドゥー教の習慣といわれており、玉を使ってお祈りの回数を数えていました。
お焼香をする前に心を整えておきたいものです。その意味を考えれば、敷地に入ってから用意しておくというのが正しいでしょう。
ですが、昨今はそれも難しい場合があります。もし足元が雨で濡れていたり、誰かを支えながら会場へ向かう際は、もちろん、カバンにしまっておくことで問題はありません。
こういった場合は臨機応変に対応してもよく、あまり形式にこだわらないことも大切です。大事なのは形式ではなく、故人様と向かい合うときの気持ちです。
お葬式の受付に限らず、人様のお宅を訪問する際には、玄関先でまずコートを脱ぐのではないでしょうか?
最近では、玄関先で帰るという意思表示のためにコートを着たままお邪魔することもありますが、それはあくまでも一時的な対応であり、基本的にはコートを脱いでから玄関のチャイムを鳴らすものです。
お葬式だからといって特別なことはありません。たとえ受付が外だったとしても、受付の前にコートを脱ぎ、裏地を表にしてたたんで持つのがマナーでしょう。
コートを着たまま受付をされる方もいらっしゃいます。そういうのも、心が整ってないからであるからだろうと思います。
ありきたりなQ&Aというのは、表面的なマナーでしかありません。
基本的なマナーはありますが、本来は臨機応変に、その場に合わせた対応をしなければならないでしょう。
参列する側の根底に故人様へのリスペクトがあれば、自ずと答えが出てくるものです。
お葬式は突然のことが多いですが、そういうときこそ、日常生活から一旦は離れて、心をしっかりと整えていきましょう。
意味を知らずに、教えられたままにやっている葬儀社もいます。
守らなければいけないマナーの例として、ある葬儀社のご葬儀の時、故人様の飲み物のコースターは柄を逆さにしていることがありました。
しかし、その周りのスタッフの方は「これ何の意味があるの?」と思いつつも、指摘することはありませんでした。実際は、何も知らないままにただ慣習でやってるのだろうと思います。
そのようなマナーに、どんな意味があるでしょう。
意味を考えることこそが、故人様を想う、もしくは偲ぶことにつながるのではないでしょうか?私たちは、マナーの本来の意味を忘れてはならないと考えます。
葬儀についての資料を
ご送付いたします。