家族と創る「JAZZ葬」

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葬儀スタイル
家族葬音楽葬

喪主様はプロのジャズトロンボーン奏者、それも日本を代表する超一流のプレイヤーです。

息子である喪主の演奏活動を応援してくださったお父様へJAZZのレクイエムを捧げるという音楽葬です。

音楽部長の大澤がシンセサイザー奏者として参加します。

※右から喪主(トロンボーン)・セレモニー奏者(チェロ)・大澤けい子(シンセサイザー)・近藤卓司(司会)

これまでにもご家族にプロの音楽家がいらっしゃって、葬儀に参加するケースはありました。

しかし、ごく一部、献奏の時に1,2曲演奏に加わるといった形がほとんどでした。

今回のように最初から最後までメンバーの一員として、式場で演奏者側にお座りになるということは初めてです。

しかも、音楽ジャンルはジャズ。
最初は、どのようなことになるのか想像もつきませんでした。

ジャズのセッションといえば、アウトラインだけ決めてあとは即興です。
昨日の今日という葬儀のスケジュールの中で果たしてどれだけの打ち合わせとリハーサルができるのか。

ですが、そのような方とセッションできるというのは滅多にないこと。
次第に、「何とかなる、いえ、きっと今までにない式が出来上がる」と期待する気持ちの方が強くなってきました。

事前の打ち合わせは、結局式の前日の夕方になってしまいました。
喪主様は、これとこれと・・・と5曲ほど曲名を挙げられましたが、耳馴染みのない曲も。

こちらの楽譜とkey(調性)も違うので、式当日に喪主様の楽譜を現場でコピーさせていただき、それを使うことにしました。

通夜式当日、編成はチェロを加えたトリオですが、先に大澤と喪主様で打ち合わせを始めます。

ジャズの楽譜というのは独特です。
必要最低限のことしか書かれていませんし、記譜法も違います。

曲の長さや、誰がどこを弾くなどということを5曲ざっと打ち合わせたあとは、音出しです。

式場内で実際に音を出して合わせてみるのです。
テンポ(速さ)、繰り返す所の確認、イントロはどちらが弾くか、曲順などなど。
リハーサルでやらなければならないことは山ほどあります。

 

音出しを始めると、チェロ奏者がやってきました。
今度は3人での打ち合わせです。

なんとか最低限のことをリハーサルし終わると、既に開式15分前。

シンセサイザー奏者である大澤はソロで演奏を開始しなければなりません。

リハーサルで体感した素晴らしいトロンボーンの音。
共に演奏し、お見送りのお手伝いをさせていただくことに心は満ち足りていました。

式が始まり献奏の場面、マイクが喪主様の手に渡されると、そこはもうジャズのライブ会場となりました。

亡きお父様への思い、演奏する曲の解説。
さすが、ジャズトロンボーンの第一人者の方です。
もちろん、台本などあるわけではありません。

お父様に、お客様に、心から語りかけていらっしゃいます。
MCをはさみながらの演奏。

お父様への想いを音に託していらっしゃることが伝わってきます。

トロンボーンの演奏に刺激されてこちらも心が高揚してきます。
お互い合図を送りながら、即興で演奏していきます。

終わるタイミング、曲が足りなくなってしまった・・・
など、式の進行のことに関してはこちらの方が慣れています。

喪主様に、「まだです」「もっと長く」「次は予定にない曲を」などとこちらから合図します。
喪主様もすぐ、それをわかってくださり、アドリブ満載でありながらも最後は見事に幕を下ろすことができました。

翌日の告別式は喪主様とシンセサイザー奏者大澤のデュオ。

当日の朝に曲を決めるという大胆さではありましたが、前日のこともあり、これがジャズのやり方と腹をくくって臨みました。

前日以上に決めごとなどあってない状態で、ほぼ喪主様の感性にのっとったジャズライブ葬儀となりました。

最後のお見送りには、心ゆくまで聖者の行進を演奏された喪主様。
目にはうっすら光るものがありましたが、思い切り演奏なさり、明るく賑やかにお送りなさったことは、これから生きていかれる中で大きな力となることと信じています。

喪主様と創った「JAZZ葬」。
これまでにないスタイルは、音楽葬の新たな可能性を広げました。

 

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